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看板製作で補助金は受けられる?具体的な補助金の種類を紹介
店舗や商品の宣伝を目的として看板の製作を業者に依頼した場合、数十万円の費用が発生します。しかし、補助金の交付により自己資金で全額を支払わずして、負担を抑えられる場合があります。
看板の製作費用に利用できる補助金の種類は複数あり、代表例は事業再構築補助金や小規模事業者持続化補助金です。補助金の交付を考えるなら、各制度の募集要項で支給条件や支給額を確認して、適用対象となるか見極めなくてはいけません。
この記事では看板製作に利用できる補助金の種類を紹介します。補助金を活用するメリットや注意点も合わせて紹介しているため、ぜひご覧ください。
看板製作で補助金は受けられる
店舗型のビジネスを始める中小企業や個人事業主は、看板を製作する際に補助金を受けられる可能性があります。原則返済不要の補助金は経営基盤がぜい弱な中小企業の事業を成功に導く有用な制度です。
看板製作費用は数十万に及ぶケースも多々あり、設置場所や大きさ次第でさらに金額が増えます。事業開始当初の取引先が少なく、資金力に乏しいうちは融資による資金調達が有効です。
資金繰りに悩んでいる方は積極的に活用して、現状からの脱却を目指してはいかがでしょうか。
受けられる補助金の種類
看板製作の費用が対象となる代表的な補助金は次の通りです。
- 事業再構築補助金
- 小規模事業者持続化補助金
上記とは別に、自治体が主導する独自の補助金が利用できる可能性もあります。各制度の対象者や支給限度額、助成率などの基本情報を紹介します。
事業再構築補助金
事業再構築補助金は新型コロナウイルス感染症の影響で事業縮小や売上削減を迫られた事業者、ポストコロナで事業の再転換が必要になった事業者の支援を目的とした補助金です。業種の転換や事業再編を目指す企業を対象に、看板製作費用を含む幅広い経費を支給します。
事業再構築補助金の交付を受けるための基本要件は次の通りです。
- 事業再構築指針の「事業再構築」の定義に該当する事業であること
- 認定経営革新等支援機関や金融機関等による事業計画の確認を受けること
- 補助金を活用して、事業の付加価値額を年平均成長率3~5%以上増加させること(補助事業終了後3~5年または従業員1人当たり)
成長分野進出枠(通常類型)、成長分野進出枠(GX進出類型)、コロナ回復加速化枠(通常類型)、コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)をはじめ、計7つの類型があり、それぞれ補助額や補助率が決まっています。
成長分野の事業構築に励む事業者を対象とした成長分野進出枠(通常類型)の支給額は以下の通りです。
従業員数 | 補助上限額※()内は短期に大規模な賃上げを実施する場合 | 補助率※()内は短期に大規模な賃上げを実施する場合 |
---|---|---|
20人以下 | 1,500万円(2,000万円) | 【中小企業】1/2 (2/3) 【中堅企業】1/3 (1/2) |
21〜50人以下 | 3,000万円(4,000万円) | |
51〜100人以下 | 4,000万円(5,000万円) | |
101人以上 | 6,000万円(7,000万円) |
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者の地道な販路開拓や業務効率化の取り組みに要した経費の一部を支給する制度です。対象となる経費は看板製作費用の他、チラシやパンフレット・ホームページの製作費、店舗の改装費、新商品の開発費など多岐にわたります。
交付対象となる小規模事業者の定義は「常時使用する従業員数が5名以下の商業・サービス業(宿泊業・娯楽業以外)」「常時使用する従業員数が20名以下の宿泊業・娯楽業」「常時使用する従業員数が20名以下の製造業その他」です。
通常枠、賃金引き上げ枠、卒業枠、後継者支援枠、創業枠の5つの類型に分かれ、補助率や補助上限額の基準が異なります。
補助率 | 補助上限額 | |
---|---|---|
通常枠 | 2/3 | 50万円 |
賃金引き上げ枠 | 2/3(赤字事業者は3/4) | 200万円 |
卒業枠 | 2/3 | |
後継者支援枠 | 2/3 | |
創業枠 | 2/3 |
さらにインボイス制度の施行により、免税事業者から課税事業者になった事業者はインボイス特例の適用を受けられる場合があります。適格請求書発行事業者は補助上限額が一律、50万円上乗せされます。
※参考:小規模事業者持続化補助金「持続化補助金とは」(参照2024-10-29)地域の補助金・助成金制度
全国の自治体が独自に実施する補助金・助成金制度のうち、看板製作の際に利用できる制度は少なくありません。一例として東京都中小企業振興公社の「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」を紹介します。
対象となるのは高性能の機器や設備の導入によって品質向上や競争力の強化、生産性の向上など事業の発展を目指す企業です。助成率は助成対象経費の2/3以内、補助上限額は800万円です。
また秋田県三郷町では、起業者総合支援事業として町内で新たに起業する事業者を対象に店舗等の新築・増改築等に要する費用の一部を助成しています。他にも埼玉県の富士見市中小企業チャレンジ支援事業補助金では、経営改善を目的とした事務所の改装に伴う費用の助成を受けることが可能です。
※参考:東京都中小企業振興公社「新たな事業環境に即応した経営展開サポート事業」(参照2024-10-29) ※参考:秋田県三郷町「起業者総合支援事業」(参照2024-10-29) ※参考:埼玉県富士見市「富士見市中小企業チャレンジ支援事業補助金について」(参照2024-10-29)補助金を受けるメリット
看板製作に補助金を活用する大きな利点は、コスト削減になり、資金繰りの改善につながることです。浮いたお金を新商品の開発やリサーチ費用に回せば、迅速かつ効率的に事業の拡大を目指せます。
また補助金を上乗せして十分な予算を確保すれば、細部までこだわったデザイン性の高い看板を作れる可能性が高くなります。
販促用の看板やのぼり旗はクオリティー次第で、著しい集客効果に期待ができるでしょう。予算の少なさを理由に安価な製品で済ませると、問い合わせの増加や新規顧客の開拓に役立たず、コストが無駄かもしれません。
補助金を受ける際の注意点
補助金は申請すれば必ず受けられるとは限りません。書類の不備や申請条件の不該当を理由として申請を却下されれば、なすすべはないでしょう。
申請者は希望する補助金の公募要項を確認して、対象者や対象経費、補助率など具体的な情報を正確に把握する必要があります。
煩雑な手続きを迫られ、添付書類の準備に時間がかかる可能性もあることから、提出期限にゆとりを持ったスケジュール調整も大切です。
また、補助金の支給は後払いです。あらかじめ看板製作費用を自己負担した上で、採択後に埋め合わせする仕組みになっています。
初期費用を捻出できないほどの貧しい状況では、利用できない可能性があることに注意しなくてはいけません。
まとめ
大幅に資金が割けない小規模なビジネスにとって、看板製作時に補助金を活用するメリットは小さくありません。十分な予算を用意してデザイン性に優れた販促用の看板やのぼりができれば、投資額以上の成果を期待できます。
補助金の活用には初期費用の負担やリサーチの大変さなどもありますが、採択されれば、事業の展開に有利になるのは確かです。
ぜひ本記事で紹介した事業再構築補助金や小規模事業者持続化補助金を活用して、賢く事業の発展を目指しましょう。
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