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タペストリー制作の用語集

タペストリー制作の用語集

タペストリーとは、壁に掛けて使用する織物です。インテリアに使われるほか、販促アイテムやオリジナルグッズとしても活用されています。タペストリーを制作する際に、業者に発注すると進行中にたびたび専門用語が使われます。

「よくわからないな」と思いながら話が進んでしまわないように、事前にタペストリー制作に関する用語を理解しておきましょう。

タペストリーの用語集

タペストリー制作の用語を「仕立て関連」「生地関連」「印刷関連」「デザイン関連」の4つのジャンルごとに解説します。

仕立てに関する用語

ハトメ

ハトメはロープなどを通すために開けられた穴のこと。もしくは穴の縁を補強するために付けられた金属の輪を指します。

ハトメに紐を通すことで壁の突起物などに引っかけて、タペストリーをぶら下げられるようになっています。

4隅に設置されるのが一般的ですが、多めに設置して野外でも強風に負けない仕様にすることも可能です。

棒袋

棒袋は、生地の上下・左右にパイプを挿して吊り下げる際に必要な、パイプを通す袋縫いのことです。

タペストリーの仕立ての中では一般的な加工で、展示会や説明会などのパーテーション設置用や、飲食店をはじめ店舗の店内装飾用、グッズ用タペストリーなどでよく用いられます。

またハトメのように目立つ穴を開けないため、プリントデザインの邪魔にならない点も魅力です。

ヒートカット

ヒートカットは、希望サイズに生地を裁断する際に、高熱の刃でカットする仕立てです。

熱により切り口を一部溶かし再度固まることで強度が増し、生地のほつれを最小限に抑えられます。

最も安価で作成できるため、短期イベントに使用される際など低コストで作成したい場合に多用されます。

ただし耐久性では他の仕立てに劣るので、長期間使用するタペストリーには適しません。

2枚継ぎ

2枚継ぎは、希望サイズが印刷機や生地のサイズを上回ってしまう場合に、2枚に分けてプリントを施して後からつなぎ合わせる手法です。

2枚継ぎになってしまうサイズ感の場合は、見積もり段階でお伝えいたします。

当て布

当て布は、タペストリーの生地の角に、異なる生地の布を縫い込むことで補強する方法です。

綿・ポリエステル系の生地にハトメを施す際に必須となる加工で、風の影響でハトメの穴から劣化したり生地のたわみが広がったりするのを防ぎます。

一般的に合皮や特殊なポリエステル系の生地で当て布は施されるので、染色できず白一色になります。

ロープ縫い込み

ロープ縫い込みは、生地の四辺にロープを縫い込むことで、生地の強度が上がり耐久性を高められます。

安価なタペストリーでも、長期的な使用が可能になります。

ただしヒートカットのみの仕立ての場合と、生地の材質が綿の場合は行えません。

生地に関する用語

テトロントロマット

テトロントロマットはタペストリーの定番生地で、厚みのあるしっかりした生地でありながら、軽く持ち運びしやすくなっています。

比較的安価で購入できるため、初めてタペストリーを発注する場合など、低予算で制作したい際におすすめです。

大きなタペストリーにしても重みに困りにくく、展示会でのブース装飾から、店舗内の新メニュー案内といった販促品まで広く対応できます。

ターポリン

ターポリンは、テント生地とも呼ばれる頑丈な生地です。

丈夫なため、屋外で長期間にわたる掲示にも問題なく使用できます。

ただし頑丈な反面、重みがあるため持ち運びにくく掲示場所も選ぶ点には要注意です。

遮光材を挟んで、透けにくくした遮光ターポリンもあります。

スエード

スエードは、独特の光沢により高級感ある生地です。

タペストリーに使用される生地の中でも、印刷が美しく反映されやすいのが特徴。アニメやゲームなどのキャラクターをプリントしたグッズ商品に適しています。

印刷方法に関する用語

インクジェット印刷

インクジェット印刷は、ノズルからインクを噴き出して、生地に色の点を打ち込む印刷方法。パソコンのプリンターと同じ仕組みです。

製版作業が発生しないため、少量なら早く安く仕上げられます。

機械の性能と生地の品質次第では、細やかな色合いや滑らかなグラデーションを表現することも可能です。

豊富な色数を安価に表現できるため、タペストリー制作のスタンダードな印刷方法です。

シルクスクリーン印刷

シルクスクリーン印刷は、色数に合わせて「版」を作成して、版画のように印刷する手法です。

どのような素材にも、色彩豊かなプリントを施せます。

ただ版を作成する必要があるため、色数が増えるほどコストが高くなるのがネックです。

ただし一度作った版は使いまわせるので、大量ロットでの制作であれば低コストで制作できます。

昇華転写印刷

昇華転写印刷は、インクを気化させて、生地の中に染み込ませる手法です。

高画質のプリントを施せるのがメリットで、版を使用しないため小ロットの制作でも安価に行えます。

デザインに関する用語

Illustrator

Illustratorは、デザインデータを制作する上で定番のソフトウェアで、アドビシステムズ社により開発・販売されています。

さまざまなデザインの作成に使用される汎用的なソフトウェアで、タペストリーのデザイン作成にも使用されるのが一般的です。

イラストレーターで作成されたAI・EPSデータでの入稿を推奨しています。

解像度

解像度は、1インチあたり何個のドットで、デザインが施されているかの数値です。

解像度が高いほどくっきりと鮮明になり、低いほどボヤっとぼやけた感じになります。

解像度の低い・サイズの小さい写真データは、実寸にプリントすると少ぼやけるので、デザインデータに写真を用いる際は、解像度に注意が必要です。

CMYK

CMYKは、印刷時のカラー形式の一つ。シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの4色です。

この4色の濃淡により、デザインを表現します。

タペストリーの特注デザインをお送りいただく際に、必須のカラーモードとなります。

DICカラーモード

DICカラーモードは、DICグラフィックス株式会社が発刊している色見本帳を基にしたカラーモードです。

CMYKモードより、厳密なカラー出力が可能なのが特徴。細かい色指定がある場合は、DICカラーナンバーを使って指定いただけると希望通りのカラーで制作できます。

RGB

RGBは、光の三原色であるレッド・グリーン・ブルーの頭文字。三色を組み合わせて、デザインを表現します。

パソコンのモニターでタペストリーのデザインを確認する際は、基本的にこの形式で表示されます。

まとめ

販促グッズや店舗の装飾など、さまざまな場面で活躍してくれるタペストリーですが、印刷や生地、デザインなどに専門用語が用いられることが多くなっています。

それぞれの用語の意味がわからないと、何について話しているのかわからなくなるかもしれません。

ある程度用語の意味を把握していると、理想のデザインを発注しやすくなるでしょう。

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