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キッチンカーの始め方を知りたい方必見!開業までの流れを解説
キッチンカーを開業する際は、車両を調達して、さまざまな機関から開業許可を得なくてはいけません。開業までにするべきことが数多くあるものの、何から準備を進めたら良いか分からない方もいるでしょう。
そこでこの記事ではキッチンカーの開業を検討中の方に向け、開業までの流れを紹介します。必要な費用や申請手続きを一つずつ解説するので、キッチンカーの開業をする際はぜひ参考にしてください。
キッチンカーの始め方
営業時間や場所を固定せずに開業できるキッチンカーは、飲食店の新たな営業スタイルとして注目が集まっています。利益を上げて安定して営業できる状態を作るには、事前準備が大切です。適切な手順を踏んで開業すれば、キッチンカーの開業経験がない方でも、事業を成功に導けるでしょう。ここではキッチンカーを始める際の6ステップを解説します。
1.事業計画を立てる
初めにキッチンカーを始める目的や販売メニュー、店舗の強みなどを記した事業計画を作成することが必要です。開業する目的に応じて出店場所や営業時間などの販売戦略は変わるため、初めに計画の作り込みが必要です。
また顧客層や調理器具、営業許可の種類を左右するメニューの選定も重要です。重点的に押し出す看板メニューを作ると、競合との差別化が実現して集客人数の増加につながるでしょう。
事業計画は頭でイメージするだけでなく、事業計画書として文字に起こすことをおすすめします。開業までに必要な準備の洗い出しが視覚的に可能になる他、開業にあたり資金の借り入れなどを行う際に、事業計画書の提出を求められることがあるためです。資金の用意については後述します。
2.資金を用意する
計画が固まった後の次なる工程は、資金調達です。以下の通り、開業に伴う初期費用と継続的な運営に必要な「維持費」の両方を考えなくてはいけません。
初期費用
- 車両費(本体の購入と改装費)
- 手数料(営業許可、食品衛生責任者の取得費)
- 設備費(調理器具費、梱包・包装資材費、食材費、販促費、レジ調達費など)
維持費
- 原材料費
- 出店手数料
- ガソリン代、車検代
キッチンカーの開業費用のうち、金額が大きな項目は車両の購入費用です。費用を抑えたい場合は、新車を使わずに中古車の利用を検討しても良いでしょう。また開業当初は売上が立たない事態が想定されるため、維持費は3ヵ月分程度の資金を確保すべきだといわれています。
自己資金のみで開業資金を確保できない場合、金融機関による借り入れやクラウドファンディング、補助金・助成金の活用などが選択肢に挙げられます。
3.キッチンカーを調達する
次はキッチンカーの仕様(車両本体と厨房設備)を決めた上で、適切な手段で車両を入手しましょう。車両の主な選択肢は軽トラックやバン、トレーラーなどです。種類ごとに車両自体の大きさや調理設備の大きさ、デザインが変わるので、初めに立てた事業計画にマッチする車種を選んでください。
車両の調達方法は購入の他、リースやレンタルの活用も考えられます。手法によって借りられる期間が異なり、レンタルは原則一年未満の短期、リースは数年間の長期契約におよびます。毎月定額のレンタル・リース料が課されますが、購入と比べて初期費用を抑えられる方法です。
4.食品衛生責任者の資格を取得する
キッチンカーの開業には、食品衛生責任者の資格取得が必要です。食品衛生法施行規則により、飲食店では食品衛生責任者を定めることが求められています。食品衛生責任者の資格は、各都道府県の食品衛生協会が開催する、食品衛生責任者養成講習会の受講によって取得可能です。講習会は一日で終了し、受講証は講習後すぐに受け取れます。
※参考:e-Gov法令検索.「食品衛生法施行規則」(参照 2024-05-24)
5.保健所の検査を受け営業許可を取得する
キッチンカーを営むためには、保健所の検査を通過し、営業許可を取得しなければいけません。申請は管轄の保健所に対して行い、複数の地域をまたいで営業する場合は、営業範囲に含まれる全ての保健所で申請が必要です。
営業許可の区分は、例えば料理や飲料を調理して提供する場合は「飲食店営業」に該当します。販売メニューによっては許可区分が異なる場合があります。パンや菓子の調理販売は「菓子製造業」、牛乳や乳飲料の調理販売は「乳類販売業」の営業許可を得ることが必要です。それぞれの区分によって必要な手続きが異なるため、注意してください。
なお許可証の有効期限は5年で、更新には手数料が発生します。検査では書類一式の作成が求められる他、キッチンカーを保健所まで運び込まなければいけません。
※参考:e-Gov法令検索.「食品の営業規制に関する検討会」(参照 2024-05-24)
6.出店場所や食料調達場所を選定して販売の準備をする
出店場所の選定をする際は、食材の調達場所との距離を意識して決めましょう。出店したい場所が決まったら、管轄の保健所による営業許可以外にも、出店場所の管理者から出店許可を受ける必要があります。自己所有地ならば土地の管理人の承認は不要ですが、自宅前での営業の場合、管轄の警察署で道路使用許可(3号許可)を受けなくてはいけません。申請を怠ったときは道路を不正に利用したとして、道路交通法に抵触します。
またメニューの金額を左右する食材の仕入れ価格は、キッチンカー経営の成否を占う重要な要素です。競合との競争を有利に運ぶためには、一年を通じて品質・価格が安定した仕入れ先を見つけることが肝要です。
※参考:警察庁.「道路使用許可の概要、申請手続等」(参照 2024-05-24)
まとめ
キッチンカーの経営を成功に導くには、詳細な計画の立案が重要です。販売メニューや出店地域、厨房設備などを具体的に考えた上で、車両の種類などを決めましょう。
キッチンカーの調達には多大な初期費用がかかる場合があるため、リースやレンタルで安価に抑えられないか検討すると良いです。また営業に欠かせない食品衛生責任者の資格取得や、営業地域を管轄する全ての保健所から営業許可を取得することも忘れずに行ってください。
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